第10章 データベースを作ってみる

SP音盤コレクターへの道
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聴きたいレコードを簡単に取り出せる仕組み

以下の記事は、データベース(以下DB)の構造などを考えるためのプロセスになります。
従って、そんなに大層なことせずに、昔の音楽を楽しみたいという方は、すっ飛ばしてください。

順番に分野を整理するという風に書きましたが、これは何度も繰り返すのはなく、時間と場所は必要ですが一度でやろうと思えばできるのです。方法は簡単で、未仕分けのレコードの山を作って、部屋の空いているスペースに分野別の置き場をつくって、1枚ずつタイトルを読み、指定の分野置き場に積み上げてゆくだけです。
これはできれば洋室で行ってください。レコードの重量は結構重く、初心者の私は畳の上にプチプチを敷き、その上に数百枚積み上げたのですが、移動して数日たった今でも、畳には円形の跡がいくつも残って、畳が平坦には戻っておりません。

もしもデータベースで自分のコレクションを整理したい場合には、同時にPCで、タイトルなどを記録していけば、時間はかなりかかるものの、一通りの作業が一括で行えるようになります。私の場合も専用PCを購入し、アルバイトのおばちゃん(実は妹)に、入力を行ってもらう予定です。

個人的には、整理と登録は分けてやった方がいいと思います。データベースへの登録は、打ち込む内容によっては結構時間がかかるもので、1時間やってみても10枚ほどしかデータ入力ができないのです。一方、分野別整理は、うまくいくと1時間で数十枚は可能です。したがって大量にレコードを整理される方は、作業を分けるのが良いでしょう。(まあ私のように1,000枚単位でレコード整理される方は、少ないでしょうけれど)
しかしこの作業は、自分のコレクションを確認するという意味でもすごく大切な作業なんです。
私も最初は自分でやろうと思ったのです。でも数百枚ならいざ知らず、千枚単位はさすがに疲れます。したがって、お時間のある方はいいのですが、お仕事多忙という方は、すっぱりあきらめて、真面目そうなパートさんの採用をお勧めします。

勇者ノリク
勇者ノリク

若いお姉さんでもいいのですが、このような作業に真剣に取り組んでくれる女性で、なおかつすり切れたレーベルを読み解いたり、右始まりのタイトルや演者名を読み取り、なおかつ同時にノートからDBに入力するなんて作業を、時給900円程度で行ってくれる人って、まあなかなかいませんね。第一そんな女性と知り合う機会自体、オジサンにはありませんし。
その点主婦パートはお金が目標ですし、定期的にお茶出やお菓子しだしてあげるとかすれば、真面目にコツコツやってくれるものです。

ところが、私の持っているレコード(SP盤)の目録は、日本国内で発行されたレコードについてのみであり、まだ海外のレーベルについてはリストを持っていないので、洋盤にぶち当たると、作業は進まなくなります。もちろんタイトルや奏者などは読めるのですが、何せレコード盤自体が古いものですから、レーベルがかすれたり色あせして読めなくなっていたり、データベースに転記するときにスペリングミスなども起こります。
そこで仕方なく、レコードを発行メーカーごとに整理して、それからできる限りタイトルや歌手名を写し間違えないように、名鑑などを参考に登録を行うことにしました。
ところが私の持っている名鑑には(これも発行所が初版発行後倒産したため、書店などには在庫もなく、Book offや、色々な中古書籍販社のサイトなどを探してもありませんでした。1年ほど探しけどなかったのが、ある日突然webオークションで手に入れました)
この時の応札者は信じられないことに私一人だったので、相手先の指定する即決価格で落札しました。時間をかけて落札しようとすると、気づいた同好の人に競り落とされるかもしれないので、即決価格で押し切りました。
当時のレーベル写真も掲載されており、各社のロゴタイプなどで、少しは楽しめました。
発行所などはすべて記述されているのですが、残念ながら発行時期の記述がありません。当然発行枚数名もありません
その理由は今となっては不明です。

勇者ノリク
勇者ノリク

レコード目録。元々体裁から言って、図書館とかに購入してもらうような厚みのある本ですし、発行時価格でも2万数千円という金額は、今でも高額なものですから、購入希望者が少なかったのかもしれません。

そこで、1か月ほどかけて色々な文献をあたり、結果的には明治から昭和30年代までの国産レコード盤のすべての情報を得ることができました。
しかも印刷データではなく、CSVデータで入手できたのです。この発見が大きく整理を前進させることになるのです。

このデータに、当方の管理コード欄を付ければ完成です。もちろん検索部分は作る必要があるのですが5万点以上のCSVデータを入手できたのですから、当初は所有レコードだけでも手入力か、スキャン読み込みののち文字データ化させようと思っていた私にとっては、作業時間が数千分の1にまで短縮されたのですから。
さらに、自分のためのDBですから、極端な話、メーカー別クーリエを作っておけば、メーカごとのレコードの山を、持っているレコードのタイトルで検索して、あればコードを入力するという、単純作業にできるのです。ということは私がやらなくても誰かにやってもらえるということで、画期的な作業進行になりました
(レコードに関係ないシステムの話ですみません。端的にいうとデータベースを作ると、大した作業せずに、自分の保有レコードリストが完成するということなのです)

勇者ノリク
勇者ノリク

上の表が、DBです。今回はシステム作りや表示画面を作成せず、一覧表みたいなデータ作成としました。このような表でも、写真にリンクが張れますし、ランタイムをインストールすれば、皆さんに当方のDBをご覧頂くことも可能になります。
まあ見て頂いても、参考にはなりませんけどね。

で、いままでの説明には、薄汚れたSP盤をどのように洗浄し、どのように保管するかというお話は詳しくは書いてきませんでした。
なぜなら、レコードを愉しむはずの私が、オークションにはまってしまったように、データベースにはまる前に、実はレコード盤の洗浄方法にはまり、洗浄材料にはまり、保管袋にはまり、保管方法にもはまるなど、相次いで、それこそって続けに深みにはまってしまったのです。
ですから、次回以降は次々と私を襲い、そして傷つきながらも這い上がる私がようやく日の目を見た途端にまた、私を蹴り落とす様々な出来事や事件について、書き連ねてゆきたいと思います。

嗚呼 SP盤を何の心配もなく聴けるのは、いつの日か。

 

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