当方は、もともとレコードなどを扱う会社ではなく、ITシステムの提案やシステム開発、web制作や管理を行う会社です。そして、1999年から、いち早くクラウドシステムを関西で制作した会社でもあります。
ただし本業の中に企業広報や印刷物の制作などもありまして、それらの執筆資料として、戦前戦中のレコードを集め始めたのです。当社が収集を開始したのは1980年頃。
収集を開始したものの、半年ほどでとん挫し、復活させたのは2016年ごろからですから、実はそれほど長期間にわたって行ってきた訳ではありません。また特定の音楽ジャンルを指定して、収集を始めたわけでもありません。
むしろノンジャンルで、いわゆるクズレコードの収集を行ったのです。というのも、たとえそれが現在のオークションなどでクズ扱いされていたとしても、それぞれが70年程度経た、当時の方には高級品の文化芸術品であった（大量複製ではあったとしても）貴重な遺物だからです。
どんなレコードであれ、当時は大流行したものだけに、時代背景や日本人の嗜好を考える上では、貴重な、そして比較的安易に入手できる、庶民文化遺産だと考えているからです。
こちらでお届けする音楽は、そういった意味では、ノンジャンルで方向性も何もありませんが、1910年代から1960年代くらいのおよそ半世紀の日本人の歴史の一部だとお考えいただければ幸甚です。
実際に音楽を愉しんで聴いて頂くためには、レコードプレーヤーで電気信号をデジタル化して再生するのがいいのでしょうけれど、当時の臨場感をなんとか再現したくて、ゼンマイ式蓄音機と鉄針を使用しています。また、蓄音機も戦前戦中にはやりだした携帯式（ラッパのないモノ）を使用しています。再生する部屋も当時のように和室で行っています。
そういう状況なので、音質はさほどよくありませんが、今後撮影機器などをいろいろ試して、臨場感をお届けしたいと考えています。
で、最初の1曲をどうぞ。
大政翼賛の歌
伊藤久男 霧島昇 志村道夫 高倉敏 松原操
二葉あき子 渡辺はま子 奥山彩子 コロムビア合唱団
コロムビア管弦楽団
仁木他喜雄 1941.08 発売
国民歌 大政翼賛会選定
